ツーリング開催ガイドライン(幹事さん向け)

ドゥカティネットが閉鎖にともない失われていますので、こちらに再掲載しておきます。SS900.COMのツーリングのルール、というわけではありません。

ドゥカティネットは、当初、メンバー達がツーリングをすることに否定的でした。その時の名残として、「ツーリング」と呼ばず、「ミーティング」と呼んでいました。今回、再掲載にあたって、「ミーティング」は「ツーリング」に置き換えて、一部加筆しています。

監修:Kirishima
2006年3月1日版

はじめに-ガイドラインについて

「ツーリングガイドライン」は、ツーリング開催時に、幹事さん、参加者の行動を規定するもの(規約として別途定めます)ではなく、効率的に必要な行動がとれるような参考資料を目指しています。

各幹事経験者さんの、こんなことに気をつけてます、こんなことしてます、というのを募集しています。また、参加経験者さんの、こういうことに気をつけてほしい、とか、こういうことがあれば参加できるのに、とかの集大成を目指しています。

このガイドラインに記されているすべての行動を幹事が取る義務はありませんし、そうでなかったとしても、参加者が幹事を責める筋合いのものではありません。その点にご注意いただいて運用していただければと考えています。

ガイドラインは、べき・べからず集ではなく、こうしたほうがもっと安全で楽しいんじゃない?という推奨項目が列挙されているものと考えます。

ツーリング開催時のガイドライン

ツーリングを企画・開催するときのガイドラインです。

企画の早期発表

参加希望者が予定の都合をつけたり、疑問点などを問い合わせたりすることがしやすいように、十分な余裕をもって、企画をミーティングフォーラムに発表します。
・集合地点
・ルート
・目的
・給油ポイント
などが合わせて発表されていると、より判断しやすいでしょう。

役割分担

幹事及び副幹事の明記

ツーリングを主催するメンバーは幹事となり、必要に応じて副幹事を任命します。副幹事はツーリングの規模により、複数設定されることもあるでしょう。

幹事

ドゥカティネットのミーティング規約で指定されているとりまとめ役
ツーリング企画者が幹事を勤める。
参加者の体調不良とか、不慮の事故等の場合の連絡先となることが一番重要な任務です。

企画上の注意

日程や目的地、コース等が決まったらミーティングのフォーラムにトピックを立てます。最初は日時と大まかな事だけで、詳細は決まり次第載せていっても構いません。
副幹事を決めてください。
参加者には必ず事前に連絡先を教えて貰い、あなたと、副幹事の緊急連絡先を参加者にあらかじめ知らせておいてください。
参加者全員分の連絡先を参加者にPMやメール、プリントの配布等で教えるようにしてください。インターネットで知り合った仲間同士が現実に行動を共にするのですが、事故等が発生した場合、一緒に行動している方をハンドルネームしか知らない、というのは避けなければなりません。
参加表明には、締切日を設定する。締切日を過ぎてからの参加表明は、すでにルールが守れない方である可能性がありますので、参加はお断わりしてください。間近まで予定がハッキリしない方は、その旨添えて、締め切りまでに参加表明をするように促してください。

副幹事

ドゥカティネットのミーティング規約で指定されている幹事の補佐役
幹事と情報の交換を行ない、幹事に不慮の事故やトラブルがあった場合には、幹事の代行をします。
また、通常時は、幹事の企画や進行の補佐をしてください。

ツーリングリーダー

集団の走行を指揮する者やツーリングのルートを作成する者
幹事が兼任しても構いません。

指揮上の注意

綺麗な景色を見るのも、うまい物を食べるのもツーリングの楽しみです。参加者を見渡して、初心者の方が楽しかった、また参加したい、と思うようなプランを立案してください。
初心者や排気量の小さい人に合わせたり、複数人が安全に走ることを最優先としてください。

ルートの設定

参加者の住んでるところや合流方法に配慮して、集合時間・集合場所を設定してください。状況によっては、複数箇所設けてください。
移動時間等も含め、無理のないように時間設定をする。
ルートが決まったらどこを通り、どこで休憩・給油するかなども判る限り明記して、できれば地図などを公開してください。
休憩場所は女性の参加者を配慮し、トイレのある場所で時間に余裕をもってください。

サブリーダー

ツーリングリーダーを補佐し、無線等でツーリングリーダーと連携する者
ツーリングリーダーとよく連携して、全体の車両の走行をとりまとめます。
集合地点に先行して、場所の確保をしたり、右左折等のわかりにくい場所で待ったりする役割もあります。

先導者

数台の小グループの先頭を走る者
ツーリングの人数が多い場合、一定の人数でサブグループを形成します。そのグループのリーダーです。

しんがり

数台の小グループの最後尾を走る者
自分のグループのメンバーが全員自分の前を走っていることを常に確認しながら、取りこぼしのないように注意して走行します。

連絡係

グループ分けとは別に各グループの調整をする連絡係も大規模なツーリングの場合には必要かもしれません。
グループとは別に行動し、間違えやすい分岐の所などに先行して全ての車両が通過するまで最後までそこにとどまったり、と進行の補佐をします。
また、幹事からの連絡を各グループのリーダーに伝えたりと、やることは一杯です。

参加者

特に役割を持たない者
幹事任せで後をくっついて走ればいいやでは困ります。
前日までにルートを地図で必ず確認し、どういうコースで走るのか把握しておく。
他の人を気遣いながら走り、勝手には走らない。
ペースに着いていく自信がない、途中で具合が悪くなったり、トイレに行きたくなった場合など、遠慮せずに申し出る。
・全て幹事任せでは困ります。
・当日のルートは前もって地図で確認しておく事。
・集合時間には10分前には着くように、余裕を持って家を出る。
・走行中、特に冬場はトイレが近くなるので無理に我慢せず申告する。
高速などの場合、次の休憩場所まで我慢できなければ、隊列を離れ途中のPAに寄る事。(無理に我慢すると集中力が無くなり危険です)
次の休憩場所で全員が揃うまで待ってるので、追いつこうと無理な走行はしない。

初心者

初めて参加する方、自信のない方を初心者と呼びます。
この方を参加者の中でも特に「ゲスト」として厚く待遇して迎え入れることができるかどうかが、ドゥカティネットの主催するマスツーリング(ミーティング)のテーマと考えます。

ベテラン

初心者をサポートする人をベテランと呼びます。
基本は初心者優先です!
区間によってフリー走行を入れるとかして、あとは初心者に合わせてベテランがカバーする。
ベテランの人は自分が気持ち良く走りたい欲望を抑え、参加した全ての人(特に初心者)に楽しかった、また参加したいと思って貰えるようにする。
グループ分けしても初心者組みにはかならずベテランが付き添わないといけません。
俺は気持ち良く走りたいので先に行くから、初心者組みは幹事がめんどうみろよ!では困ります。
自分さえ気持ち良く走れればそれでいいのか?と思っちゃいます。
相手を思いやる気持ちが持てない人はマスツーリングには参加しない方がいいのではないかなと思うのですが。
自分のペースで走れずイライラするからではないでしょうか?
初心者の人に対し、ちゃんと着いて来てるかな?ペースは速くないかな?
と言う思いやりは持てないものでしょうか?

同じ位の排気量で同レベルの人同士の場合と、初心者が一緒の時の場合と、大まかに分けるとこんな感じかな?

初心者の人や排気量の小さいバイクが一緒の場合は、その人に合わせて走行する。
ベテランの人は自分の好きなペースで走れずフラストレーションが溜まったりすると思いますが、相手を思いやり、自分のペースで走れなくても我慢し、皆(特に初心者の人達)が楽しかった♪また参加したいと言ってくれるように心がける。
初心者に対しては、それを包容して一緒に楽しむ気持ちがないと
どんなことをしても無意味だと思います。
・ベテランが前後を囲み、初心者は中に入れる。

 

募集時の対象者の明確化

募集するメンバーの枠をある程度表現することで、参加しやすくなるでしょう。
初心者歓迎かどうか(単に歓迎するだけではなく、ツーリング内で初心者のフォローをする態勢があるかどうか)をはっきりと打ち出すかどうかでも伝わるかもしれません。

参加者の連絡先の収集

参加者に連絡先を提出してもらい、幹事および副幹事の連絡先を伝えます。
→詳細は「ミーティング開催時の個人情報について」を参照してください。

しおり

規約と行程等と地図をまとめた印刷物などを用意しておくと、ブリーフィングや当日はぐれたりしたときに役立つかもしれません。

ブリーフィング

当日、企画開始前に全員でミーティングを行います。あまりに規模が大きい場合は、リーダーを集めてミーティングして各リーダーのとりまとめるグループでのミーティングをする必要もあるかもしれません。
メンバーの経験とか走行のペースを聞きます。初心者の方が恥ずかしがらずに自分の実力を申告できる雰囲気を心がけ、これに基づいて最初のグループ分けなども考えてもいいでしょう。
ペース配分の確認、ルートの説明をします。
不安点は妥協のないように話し合いましょう。
ゆとりの有る時間設定をし、万一の場合の連絡方法等を決めておきましょう。
また、「最近、事故が多いので、皆さん気をつけましょう」とか「無理は禁物です」などの一言があるといいでしょう。
参加者全員でバイクの点検をするというのもいいかもしれません。

グループ分け

人数が多い場合には2組とか3組にグループを分け、各グループごとに先導者としんがりを決めます。
各グループに配属になったメンバーは、各グループの先導者の指示に従ってグループで走行してください。

 

 

ツーリング走行時のガイドライン

走行時のガイドラインです。あくまで、ガイドラインなので、これに従わなければならないというものではなく、実施する際に参考にしてください、というレベルのものです。

走行前

走行前のブリーフィングで各参加者の技量を確認し、特に初心者や初参加者に関しては、幹事と気心の知れたベテランをサポート役としてつけてください。
参加人数が多い場合は、行動を一緒にする小グループを設定します。小グループ内ではさらにリーダーとサブリーダー、そのグループが面倒を見るべき初心者や初参加者をはっきりさせておきます。
初心者だけのグループや初参加者だけのグループができないようにします。
リーダーは幹事からの指示を受け、グループ内のメンバーに伝え、メンバーをとりまとめることで、幹事の負担を軽減しましょう。

合流ポイント

出発する前に次の目的地をあらかじめ確認します。また、ルートの途中でも目印になるようなポイントは参加者全員で確認し合うなども有効でしょう。

 

走行時

走行時はグループ単位で行動するようにし、初心者の方には、グループのリーダーについて動くようにしてもらいます。リーダーは初心者のペースを見極めながら、それに合わせて安全運転をします。
初心者もつらいときは無理してついて行かなくても、車間が開けば減速してもらえます。車間が開いてるのに減速してくれない人はリーダーには適していません。幹事さんに相談しましょう。
初心者の後ろを走る人はあまり車間を詰めないでください。プレッシャーになってしまうこともありますし、何かあったときに対処できません。

グループのリーダーは前のグループと間隔をあけて安全運転で進みます。前のグループと自分の前に一般車を優先することで、自分のグループが分断されにくくなるでしょう。

渋滞時のすり抜けも、台数があまりに多いときや、危険と思われるときは避けましょう。

走行中、後続車が近くてプレッシャーを感じて走りにくい場合には、左ウィンカーを出して、車線の左側に寄り、減速してパスさせること。プレッシャーを受けたまま無理してペースを合わせるする必要はありませんし、単にその方の車間が近いだけかもしれません。

初心者は、ベテランの走りを見て学び、ベテランは、初心者にアドバイスをする。これが、出来るのがマスツーの良い所です。

交差点を通過する際は、リーダーは信号のタイミングに配慮し、通過中にグループが分断されそうなら停止するようにします。また、分断されてしまったら、見える範囲で一時停止して後続を待つ、などの配慮が必要かもしれません。

フリー区間

各自のペースで自由に走りましょう、という「フリー区間」が設定されることもあります。その場合は迷いにくい一本道になっているはずですので各自のペースでのんびり走りましょう。
それまでの区間で初心者の面倒を見るのに気を遣っている人への配慮かもしれませんが、本当は初心者に気を遣うのは当然のことなので、初心者がいる時はフリー区間はあまり設けるべきではないかもしれません。

開催中の臨機応変

企画実施中に予期せず天候が悪化した場合には、峠道などリスクの高い道を避け、状況に合わせて変更したり早めに切り上げたりしましょう。

報告

企画終了後、幹事や副幹事はトピックに結果レポートを提出するといい思い出になると思います。

ツーリングの同日開催について

近いエリアで、同じ日にツーリングが開催される場合、どちらに参加するか迷ってしまったり、すでに参加表明をしていた別のツーリングよりも魅力的なツーリングが後から発表されることもあるでしょう。その場合についてです。

まず、前提条件として、すでに発表されている近いエリア、同じ日のツーリングとバッティングしそうな場合は、双方の幹事さん同士が「お好きな方にご参加ください」というくらいの余裕を持って開催していただくことを希望します。

それから、参加者の変動が予想されますので、バッティングしそうなツーリングを企画を開催日直前に発表せずに、十分な準備期間のあるうちに発表するようにしてください。

同日開催を避けるために

・計画段階から、ミーティングフォーラムで意見交換をして、予定日等を詰めていく。
・ドゥカティジャパンなどに公式イベントの開催日程をもっと早くから発表するように要請していく

同日開催になりそうな場合

・相手の幹事さんにPMをしたりして了解を取り付けるような配慮をする
・了解した場合は参加者が乗り換えても気まずい思いをしないように双方配慮する。
・乗り換えを禁止するようにしていると、参加表明がギリギリまでなされない悪循環を生むと思われます

同日開催の企画を乗り換える場合

・もともと参加表明していたトピックにもきちんと事情説明・意思表示をすること

ツーリング募集時のクラス分けについて

ツーリング開催の場合は、つねに参加者の中でもっとも技量の低い、初心者の方にあわせて、安全に運行していただきたいと思うのですが、そこはスポーツバイクなので、全てのツーリングがそういうスタンスですと、初心者のフォローばかりに嫌気が差してきて、参加していただけなくなるベテランの方が出てくると、それも残念なことです。

その為、ツーリング募集のトピックを立ち上げる際に、もし、初心者を手放しで歓迎して、ベテランの方全員がその方に怖くないツーリングを楽しんでいただけるような開催をしていただけるのであれば、是非、【初心者歓迎】という表記をしてください。

初心者の方は、この表記のないツーリングは、
「各自が一人前の運転ができる必要があるんだな」
と判断していただければと思います。

ツーリングの人数制限について

ツーリングの人数制限については、否定的な意見ばかりしか出ていなかったので若干心配です。客席数6人の山間の小さな喫茶店や、民家で食事をとるようなツーリングを実施するときに、参加定員を制限することが「悪」になってしまわないかと。考えすぎならいいのですが、そこまで極端な話ではなくても、ドゥカティネットのメンバーに、お昼時に店を占拠されたくない他のお客様もいっぱいいらっしゃると思うのです。

ツーリングを開催する場合は募集時に人数制限をしてもよいものとします。

ツーリングを開催する場合、
・幹事、および副幹事や協力者の技量や許容量
・無線機が使用可能な人数
・騒音などドゥカティが集団で通過することによる心証
・予定している食事・休憩場所の許容量
などを考慮してむやみに無制限で参加可能とするべきではないケースもあると思われます。

人数制限をするかしないかは幹事の任意とし、各メンバーは人数制限をする幹事に圧力をかけたりすることのないようにお願いします。

ミーティング開催時の個人情報について