「どうしてバイクに乗るのか」

バイクは身出しで乗るので危険だし、荷物も積めないし、人も乗せられないし、夏は暑いし、冬は寒い、雨が降ったらパンツまでぐっしょりだ。

それでもどうしてバイクに乗るのか。

何より、日本の道路事情が車での行動を大変にさせている。どこへ行こうにも渋滞でノロノロ運転。どんなスポーツカーでもノロノロ運転では面白くない。

また、峠道などでスポーツ走行しようにも、片側一車線では、ラインどりも何もない。

その点バイクなら、ラインは片側一車線の範囲でも、検討の余地がある。

走る自由度が車より高いのだ。

もっと広々とした車の少ない道路が溢れているのなら、車もアリかもしれないが、日本の関東圏を行動範囲としている限り、車は荷物や大人数の輸送手段と割り切ってしまう。

次に価格性能比である。

私はドゥカティ、いわゆる外車に乗っているわけですが、それでもたかだか100万ちょい程度です。家のファミリーカーより高い、とか、カスタム費用はいくらだ、とかいうツッコミはさておき、100万ちょいで車選ぶとしたらどんなのがあります?

同じ値段なら、バイクだととんでもないのが買えると言うわけです。

もう一つ、バイクはコーナーを曲がる際にロールという運動をします。

車は前後に移動しながら左右に曲がるだけで、ロールはあくまで遠心力で車体が外側に傾いているだけですが、バイクは、乗り手が積極的にバイクを内側に倒していくことで、遠心力とバランスを取ることで初めて旋回することが可能となるのです。この乗りこなす楽しさが、車にはない部分です。

ゲームをやってみるとわかります。車のドライブゲームはそこそこの完成度もあり、それなりにリアルな感じがして楽しめますが、バイクのゲームは全然リアルじゃありません。たしかに、グラフィックは同レベル、挙動なども実車に近いでしょう。ですが、オートバイはハンドルを曲げて旋回するのではなく、車体を傾けて旋回する乗り物なのです。それがゲーム機では再現できないので、リアルさが大きく違うのだと思います。

メカとしてのおもしろさ。

車はボディにメカ部分がくるまれていて、外見にあまりメカとしての必然性を表わしていません。ですが、バイクの場合はそれが性能部品だったりします。デザイン上、車の方が自由に形を作っている分、表面的な印象を受けてしまっているのかもしれません。

まあ、どうしてバイクに乗るのか、というより、どうして車よりバイクの方がいいのか、って感じになってしまいましたが、またしばらくしたら見直してみたいと思います。

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